『頭痛』を正しく知ろう

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頭痛を正しく知り、最適なケアを受けよう

日常生活での『頭痛』皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか。

しかしその頭痛がどんなメカニズムで起こっているのか、どんな対策をしたらいいのか分からず、薬を飲んでみたり、痛みが過ぎ去るのを待っていたり、対策ができていない人が多くいらっしゃると思います。

頭痛には、色んな要因が考えられ、安易にマッサージや温めると逆効果になる場合や、緊急に病院に行かないと行けない場合もあります。まずは頭痛の状況を知ることで、その後の対応が大きく違います。

一次性頭痛頭痛そのものが原因 ・緊張型頭痛 ・片頭痛 ・偶発頭痛

二次性頭痛他の原因がある       ・くも膜下出血 ・髄膜炎 ・脳腫瘍 ・うつ病 

                                                ・目鼻、顎の病気 ・薬の使いすぎ

⑴ 緊張型頭痛 マッサージやストレッチ、温めることで効果が有ります。

緊張型頭痛の特徴

①頭の両側に起こる

②圧迫されて締め付けられるような痛み

③我慢できる、仕事をこなせる程度の痛み

④身体を動かしても痛みが悪化しない

⑤吐き気や嘔吐などが起こらない

⑥光や音が気になったとしてもどちらか1つだけである  

①〜④の2つ以上が当てはまり、かつ⑤と⑥の両方に当てはまる場合は、緊張型頭痛であると考える。

緊張型頭痛は、頭痛の中で最も多く日本では2000万人いると推計されています。

片頭痛とは異なる特徴があります(緊張型頭痛の特徴参照)

首や肩の筋肉が緊張して血流が滞って、筋肉に凝りや張りが生じます。その凝りや張りが痛みを感じる神経を刺激することで起こると考えられており、多くの場合、生活習慣やストレスが関連するとされています。

首や肩の筋肉を押して痛みを感じる場合は、セルフストレッチや市販の鎮痛薬で効果が感じることも多いです。

しかし、頭痛が起こる頻度が高い場合は、精神的ストレスによるものが多く、その場合は、鎮痛薬を飲んでも効果が感じれず、薬の飲み過ぎに繋がるので、鎮痛薬はおすすめできません。

緊張型頭痛は、生活習慣を見直したり、心と体がリラックスした状態になると、血液の流れが改善し、症状は和らぎます。

ポイントは『体をほぐす』『力まない・力を抜く』『首や肩を冷やさない』という血流を改善する3つのポイントから、緊張型頭痛の対策を紹介します。

力まない習慣を身につけよう

普段から無意識のうちに首や肩に力が入り、筋肉が常に緊張していると血液が滞り、こりや張りに繋がります。

無意識に力んでいる状態を改善することは難しいですが、リラクゼーションなどを定期的に受けることで、抜く習慣を感じることができます。一部の心療内科では、バイオフィードバック療法という、意識的に体の力を抜いてリラックスするコツを掴むための治療を受けることができます。

普段の姿勢を見直す

猫背の姿勢や、座っているときに脚を組むなどの姿勢を長時間続けると、体の余分な力が入って筋肉が緊張してしまいます。

猫背であごが上がってしまう人は、背筋をまっすぐにして、あごと手を後ろに引くことを意識してみると良いでしょう。スマートフォンを使うときは、猫背になりやすいので、使い方には注意が必要です。

長時間椅子に座ったり、パソコンなどを使う機会が多い人は腕を動かしたり首を回したり、定期的に力を抜くことを意識するようにしましょう。

肩や首を冷やさないことを意識す

首や肩が冷えると筋肉の血流が滞りやすくなるので、入浴などで温めるのが効果的です。38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくりつかって、体全体を温めましょう。

その際に、お湯の中で手を温めて、その手を首筋に当てながら上下に動かして筋肉を緩めましょう。

より効果を出したい場合は、風呂上がりにセルフローリング器で後頚部〜側面〜側頭部を満遍なく転がしてあげましょう。

特に上記の筋肉(僧帽筋、側頭筋、板状筋、胸鎖乳突筋)を意識してみましょう。そして、後頭部の深層にある後頭下筋群の近くを通っている(下図)、小後頭神経と大後頭神経のストレスを取り除くことが後頭骨周囲の頭痛を改善するには、最も大切です。

ただし、片頭痛発作中に入浴をしたり、強い刺激でマッサージをすると痛みが増すことがあります。

頭痛が緊張型頭痛によるものなのか、片頭痛によるものなのかを見極めることが重要です。

⑵片頭痛 マッサージやストレッチよりもアイシングや安静、投薬が推奨

こめかみ部分を冷やすことで痛みが軽減することがあります。冷却シートなどを使用してみましょう。

片頭痛の特徴

・頭の片側に起こることが多い(両側に起こることもある)

・ズキンズキンと脈を打つような痛み

・仕事などに支障を来すような痛み

・体を動かすと痛みが悪化する

・吐き気を伴う痛み

・光や音に敏感になる

上記の症状が一般的に4〜72時間継続します。また、これから頭痛が起こるかもしれないという予兆を感じる人もいます。

片頭痛の原因

明らかな原因はわかっていませんが、ホルモンの分泌や睡眠、食欲、自律神経などを調整する脳の視床下部という部位が関係していると言われています。

月経、更年期、寝不足、寝過ぎ、空腹、ストレス、天候の変化、強い光、騒音、匂い、人混みなど、さまざまな要因で視床下部が刺激されると、顔や頭部の感覚を司る三叉神経という神経が刺激され、脳を覆う硬膜の血管の周囲の炎症と血管の拡張が起こります。

それらの刺激が脳に伝わることで、片頭痛の痛みが起こると考えられています。

急性治療薬と予防薬

片頭痛の薬には、痛みが起こったときに使って痛みを和らげる急性治療薬と、定期的に使用して頭痛が起こるのを防ぐ予防薬があります。

急性治療薬

▪️アセトアミノフェン 頭痛だけではなく、歯の痛みや腰痛などの体全体の痛みに作用し、痛みを和らげる薬です。

▪️トリプタン  医療機関で処方される片頭痛専用の薬。血管を収縮させる作用があるので、狭心症や脳梗塞などの血管の病気の経験がある場合は使えません。

使用するタイミングが重要で頭痛が起こってから早めに使わないと十分な効果が期待できない場合があります。

予防薬

カルシウム拮抗薬やβ遮断薬など、一定期間毎日飲みます。これらは、心臓の病気やてんかん、うつ病などの治療のために開発された薬の中で、片頭痛の予防にも効果があるとわかった薬です。

3つの新しい予防薬

ガルカネズマブ、フレマネズバブ、エレヌマブという薬で、CGRP関連抗体薬と総称されます。

片頭痛の痛みにかかわるとされているCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という働きを阻害する薬です。

⑶群発頭痛

はっきりとした原因は分かっていませんが、目の後ろにある太い血管が拡張して、その周囲に炎症が起こり神経を刺激するために起こると考えられています。

頭の片側だけ、目の奥や側頭部に激しい痛みが起こります。1回の痛みは1〜2時間のことが多く、痛みと同じ側の目の充血、涙、鼻水、鼻詰まりなどが見られます。

痛みは、ある時期に集中して起こり、その期間は1〜2ヶ月間ぐらいのことが多いです。

⑷二次性頭痛

二次性頭痛は、他の病気などが原因で起こる頭痛のことをいい、くも膜下出血や髄膜炎、脳腫瘍、うつ病、目・鼻・顎の病気、薬の使いすぎなど様々な原因があります。

頭痛の内、約18%が二次性頭痛だとされています。

くも膜下出血の症状

▪️突然、強い頭痛が起こってよくならない

▪️経験したことがないほどの強烈な頭痛

▪️頭を金属バットで殴られたような痛み

▪️どんどん強くなる頭痛

くも膜下出血の前兆症状

▪️血圧が激しく上昇・下降します

▪️頭痛はそれほど強くない場合もあります

▪️視力低下、めまい、吐き気や嘔吐、意識低下など

前兆症状はしばらくすると消え、その後にくも膜下出血を起こします。

前兆症状があったら、すぐに収まってしまった場合でもできるだけ早く医療機関を受診してください。

くも膜下出血は自力で病院に辿りつける状態か、意識不明になって運びこまれる状態かで生存率が激変します。

前者ですぐに病院へ行かず、手遅れになる場合が多くあるようです。特に我慢強い方ほどやりがちです。前者は8割以上が助かりますが、後者の生存率は2割以下です。早期発見は生存率に大きく関係があり、いつもと違う頭痛は『念のため検査を・・・』という意識が命を救うことがあります。

髄膜炎の症状

炎症性反応のために発熱や全身倦怠感(だるさ)、食欲の低下などがみられます。

髄膜に炎症が及ぶ(髄膜炎)と、頭痛や吐き気、嘔吐がみられます。

さらに脳に炎症が波及する(脳炎)と、意識障害(反応が乏しく目を開けなくなる)や、けいれん、記憶障害、精神症状(興奮やおかしなふるまいが見られる)などがみられます。

特にウイルス性髄膜炎や細菌性髄膜炎、単純ヘルペス脳炎などの脳炎では、日の単位、ときには時々刻々とこれらの症状が悪化します。

高熱に吐き気を伴う頭痛が起こっている場合には、髄膜炎が心配されるので医療機関を受診してください。

高熱や頭痛、嘔吐に加え、意識障害やけいれんがみられる場合には直ちに救急医療を受診するようにお願いします。

このように頭痛には、多種多様な原因があります。それに伴い最適な治療が必要になります。

今後、頭痛が出たときには、このブログを参考にしていただけると幸いです。

また、緊張型頭痛と片頭痛の鑑別は難しいこともありますので、ぜひNshipに相談してもらえると嬉しく思います。