睡眠の質を考えたことはありますか??大半の人は、ベットや枕を変えてみたり変えようかなと思っているのではないでしょうか??今回は睡眠を知ることで、現状から少しでも、カラダをより良くするきっかけになることと思います。
少し難しいですが、わかる範囲で読んでみてください!!
2017年の新語・流行語大賞トップ10に選ばれたのが『睡眠負債』です。睡眠不足を放置すると借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼします。その危険性を注意喚起するワードが睡眠負債です。
どこよりも睡眠負債の影響を受けるのが自律神経です。日中、自律神経は休みなく作用し続けます。睡眠中も自律神経は作用するが、昼間と比べるとひと息つけるぐらいです。この間に自律神経の回復が進みます。
睡眠不足だと修復が不十分なまま翌朝を迎えるために、自律神経に疲労が蓄積します。
加齢による老化に拍車をかけてしまいます。
少し詳しく解説すると、自律神経が酸化ストレスを受けると、SOSとして疲労因子FFと総称されるタンパク質がでてきます。すると酸化を防いで、疲労因子FFを中和するために、疲労回復因子FRの分泌が増えます。
睡眠中は疲労因子FFの分泌が落ち、疲労回復因子FRが作用しやすくなり、自律神経のリカバリーが促されます。
忙しくて昼間に長くアクティブに活動するほど疲労因子FFは増えるから、長く眠って疲労回復因子FFを働かすこともできます。
上記のことから睡眠と自律神経は密接な関係があり、日常生活でのポイントと睡眠を深掘りしていきたいと思います。
睡眠リズム
ベットに入ってバタンキュー、気がついたら朝だった。という幸運かつ健全な人は睡眠について熟孝する必要はありません。その安らかな眠りのポイントは?
バタンキューの30〜90分後、睡眠の深度はその夜で最も深いレベルに突入します。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があり、このうちノンレム睡眠の深度は4段階あるとされています。
若くて元気の良い人ならば、数十分後にレベル4のノンレム睡眠に到達し、その後レム睡眠にシフトします。
このサイクルが朝までに4〜5回繰り返されます。1サイクルの長さには個人差があり50〜120分と言われています。
1サイクルごとに睡眠深度は浅くなり、朝目が覚めたときには爽快な朝が待っています。
睡眠負債
日本人の5人に1人は『負債』を抱えていると言われています。
お金ではなく睡眠という財産を日々切り崩し、負担を背負っています。この状態を睡眠負債と言います。
何だか深刻な響きですが、簡単に言えば『寝不足』のことです。
本来は一晩の睡眠で返せれば問題はないのですが…。
眠気や睡眠の深さはその前の覚醒時間や心身の疲労の影響を受けています。起きている時間が長いほど睡眠負債は膨らんでいきます。
年齢を重ねてからの徹夜明けの、しんどさは、大きな負債を抱えて首が回らない状態と考えていいです。
この睡眠負債と1日の覚醒レベルを図式化した考えで、睡眠医学の世界では『ツー・プロセスモデル』と呼ばれています。(詳しく知りたい方は検索してください)
睡眠負債は起きている間、嵩む一方で、その負債を返済する方法はただ一つ、睡眠の質を上げることです。
この考えは非常に分かりやすいが、睡眠負債の概念って何なの?と疑問に思いますね。
実は睡眠と覚醒の現象を説明しているだけなんです。
正直なところまだ多くは、負債が溜まっていくメカニズムも眠ることによって返済が完了するメカニズムも、未だに謎に包まれているというのが現状なのです。
睡眠物質
睡眠負債のメカニズムには何らかの物質が中心的な働きをしているに違いない。そう考えた睡眠の研究者たちは、20世紀初頭に先駆的な発見をします。
長時間断眠させた犬の脳脊髄液を別の犬の脳内に投与したところ、その犬が突如としてグーグー眠ってしまったのです。
こうして、脳内に眠りを促す睡眠物質が存在するのではないかという考え方が広がりました。睡眠物質の正体の一部は睡眠物質!!と注目されています。
現在までに30種類に及ぶ睡眠物質候補が報告されていますが、その中でも最も有力なのが、『アデノシン』という物質です。アデノシンはあらゆる細胞のエネルギー源、ATP(アデノシン三リン酸)の構成成分です。アデノシンにリン酸が3つくっついたものがATPです。
全身の組織や臓器の中で、脳が最もエネルギーを使います。ATPを大量に消費するので、その分解物であるアデノシンがどんどん溜まります。一方で眠るとアデノシンは分解されたり、ATPに再合成されたりして量が減ります。
ですが、話はそう単純ではありません!アデノシンの受容体を破壊したマウスが普通に眠るし起きたりもすると報告もあります。ですから眠りの決定だと現状では言い難いです。
ローカルスリープとは?!
現在のところ睡眠物質の最右翼であるアデノシンは、前脳基底部という脳の深い部分に蓄積し、視床下部の視策前野や側坐核と呼ばれる部分に働きかけることが分かっています。この視策前野は睡眠の中枢ではないかと考えられている部位です。
一方、深いノンレム睡眠では脳の表層、大脳皮質の活動レベルがグッと低下します。といっても大脳皮質が一斉にスイッチをオフにするわけではありません。言語中枢が存在する左の側頭葉や左前頭葉の活動低下がとくに著しいことが分かっています。
これはつまり、覚醒中によく使われて部分ほど強い眠りに誘われるのではないかと解釈されています。
睡眠の役割のひとつは確かに脳を休息させることですが、一様に眠らせるのではなく、局所ごとに睡眠が制御されていると考えられています。この現象を指して『ローカル・スリープ』と言います。
睡眠が脳の恒常性を保っている?!
脳の神経細胞同士の情報のやり取りは、シナプスと呼ばれる接合部で行われています。とはいっても、ひとつの神経細胞がひとつのシナプスを持っているというようなシンプルな構造ではないです。
たった一個の神経細胞が数万個、あるいは数十万個のシナプスを持っていることもあります。それらの膨大なシナプスが別の神経細胞と繋がって、目まぐるしいスピードで情報交換をしています。
覚醒中はとにかくシナプスは増える一方です。外部情報の処理や生体システムをコントロールするために常にシナプス間で情報伝達を行う必要があるからです。
ところが、シナプスの強度は常に一定に保たれています。恒常性が常に保たれているということです。というのも、実は覚醒中に増え続けたシナプスが今度は睡眠中には減ると報告されています。
オーバーワークで人が倒れるように、シナプスが延々と増え続けると脳のシステムは破綻してしまいます。そうならないように、睡眠中にシナプスの強度数を減らしてバランスを保っている可能性が高いです。
こうして毎晩シナプスの最適化が行われ、人はまた新たな1日を迎えます。
運動の快眠効果 カラダを動かしてシナプスを強化する
覚醒中によく使った部位ほどシナプスが強化され、夜になると強い眠りに誘われます。ならば、ノーベル賞受賞者と凡人とでは、前者の脳の方がぐっすり眠れるということでしょうか?
それは違います。たとえどんな生活をしていてもシナプス強度は猛然と上がります。天才的な学者でもぼーっとしている凡人でも大差はないといいます。
たとえば肉体労働やスポーツ時、頭を使ってないかといえばそんなことはないです。
筋肉内や腱に存在するセンサーが筋肉の状態をモニターして脳に伝え、脳の感覚野から運動野に情報が加わり、再び筋肉にフィードバックされます。これだけでも相当なシナプス強化行われています。
よく動いた日にぐっすり眠れるのはこのおかげなのです。
学者とスポーツマンの脳の使い方はほとんど同じなのです。何しろ、人間は動物です。カラダを使って生きていきます。運動するために脳のリソースは想像以上に使われています。睡眠不足のみなさんは運動習慣を取り入れましょう。
覚醒と睡眠の密接な関係
目覚ましの音で飛び起きたり、雷にビックリして眠れない。という具合に目が覚めてしまうのは脳が外部刺激を受け取るせいだけではないです。
現在、覚醒は外部からの刺激ではなく、脳の内部で作り出せれるということが分かっています。
生命維持システムを司る古い脳、脳幹にある神経細胞はモノアミンという神経伝達物質を作り出します。
具体的にはノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミン、ヒスタミンなどです。これらの化学物質が脳幹から大脳皮質の広いエリアに伝達されて覚醒をもたらします。
覚醒時にはもうひとつ、やはり脳幹で作られるアセチルコリンという化学物質に反応するシステム(コリン作動性システム)も作動する。
一方、睡眠中に視床下部の視索前野にGABAという化学物質作用します。モノアミンとアセチルコリンが関わるシステムとGABAが関わるシステムがシーソーのように覚醒と睡眠が調整されています。
このシーソー上で覚醒システムをサポートしているのがオレキシンという神経ペプチドです。オレキシンが欠乏すると、時と場合を選べず強烈な眠気を催すナルコレプシーという病気に陥ります。睡眠と覚醒のメカニズムは三位一体なのです。
覚醒パワーは夜眠る直前にピーク
脳幹からもたされる覚醒の信号は起きている間、一本調子で働いているわけではありません。時刻によってその出力が上がったり下がったりすることが分かっています。
朝が最も覚醒出力が高く、夜に向かってどんどん出力が低下していくというイメージかも知れません。でも実際のところ、日中は意外に覚醒出力が低いです。朝の6時に起きたとして、昼に向かって徐々に上がっていくが、昼過ぎにいったん出力は落ちます。ランチタイム後のまったりする時間がここにあたります。
理由は分かっていないが、ひょっとするとヒトは夜一気に眠る単層性睡眠ではなく、昼に一旦眠りを確保する二層性睡眠の習性があるかも知れません。
これ以降はV字回復をして覚醒出力はどんどん上がり、起床時間から13〜16時間後に最もそのパワーが大きくなる。朝の6時に起きたなら夜の7〜10時。この時間帯を睡眠禁止帯(フォービドゥンゾーン)といいます。
このゾーンでは、睡眠の門は1ミリの隙間もなくピッタリ閉じたままです。なので、翌朝早起きするためにいつもより前倒しで寝ようとするのは無駄な努力です。かえって目が冴えてしまい、逆効果になることもあります。普段の就寝時間は潔くどっしりと構えるできなのです。
15分眠れなければ布団から出て眠くなるのを待つ。
睡眠禁止帯に当たる時間帯、深部体温は一日のうちで最も高まっている状態です。睡眠に突入するためには体温を下げる必要があるので、脳だけではなくカラダ的にも眠りにくい状態にあります。
そこで無理に眠ろうと頑張る必要はないです。寝られないという体験をすることの方が、実は問題です。
失敗体験が後を引き、今日も眠れないんじゃないかという不安から不眠症に陥ることもあるからです。
ベットに入ってから10分、多く見積もっても15分くらいで眠りにつくというのが健全な睡眠です。
もし15分以上寝られないという場合は、思い切ってベットから出てしまいましょう。自分はまだ睡眠禁止帯にいると考えればいいです。眠くなってきたら寝る。この気持ちの持ちようです。
体内時計を整えるポイント
朝起きたらすぐに太陽の光を浴びます。条件が許せば、目覚めと同時に光が目に入るよう、カーテンを開けて眠るのがおすすめです。網膜に光を届けることで体内時計はリセットされます。
出かける前にしっかり朝食を食べる。液体ではなく固形物を咀嚼することが望ましいです。内臓を動かし、消化器をはじめとする組織の体内時計を脳に同調させることが目的になります。
午後2時あたりにどうしよもなく眠たくなったら昼寝をするのもオススメです。ただしこの場合、30分以上寝てしまうとノンレム睡眠の深い眠りに達してしまうので、あくまでも30分以内に留めることが鉄則です。
夕方以降はカフェインは避けることが大切です。理由はカフェインが睡眠物質候補のひとつ、アデノシンの働きを阻害してしまうからです。
夕食は眠る4時間くらいに済ませておくこと。ダイエットと称して、夕食は糖質抜きでおかずをちょっぴり、睡眠に問題を抱えているヒトにこれはオススメできません。覚醒状態を維持するオレキシンが発動してしまうからです。
スマホやパソコンなどのブルーライトを夜に浴びると、体内時計が後ろにズレます。眠る時間が遅くなります。このような習慣のヒトは、睡眠負債が溜まっていきます。
眠りたい、眠れないときの解決ヒント!!
眠ろうとしてもなかなか寝つきにくい。
眠りを大きく左右するのが光です。暗くなるとメラトニンが増えて眠りに備えます。不眠に悩む最近の方に多いのが、夜でも明るいところにいるのに慣れすぎているためです。自宅に戻ったら明かりを絞り、暗い状態を作りましょう。
通常の明るさ500ルクスの明るさのリビングに3時間いると、メラトニンは半分にまで減ってしまいます。自宅で長い時間を過ごすリビングこそ消灯し、間接照明などで、光が目に直接入らないように工夫しましょう。
昼の興奮が残り、頭が冴えて眠れない。
頭寒足熱は健康に良いとされます。確かに足を温めると深部体温は下がりやすいし、頭の温度を下げると脳が休まって寝付きやすい状態になります。例えば、仕事で残業が終わったばかりや、スポーツ後で、眠る時刻なっても頭がカッカしているときはどうすべきでしょうか。オススメは小豆です。
小豆1袋(約250g)を袋に入れて冷凍庫で凍らせます。これを後頭部に当てると頭を冷やせます。小豆は水分を約15%含んでいるので、凍らせると15分ぐらいはちょうどいい冷たさが続きます。
保冷剤だとクールダウンにしか使えないけれど、袋入りの小豆なら、電子レンジで温めても使えます。
足だけではなく、温めた小豆を首の後ろに当て、そこを通る太い血管を温めても深部体温が下がりやすく、深い眠りに落ちやすくなります。
就寝時間前にソファでつい寝落ちする。
眠りのリズムを決めている体内時計の働きにより、1日2回眠気が高まるタイミングがあります。1回目は14時頃であり、それがお昼ご飯後の眠気の正体です。2回目が21時頃です。帰宅後油断すると寝落ちする魔の時間帯です。
寝落ちで眠気が飛び、想定した就寝時刻に眠れないと睡眠が乱れます。それを防ぐのに有効なのは、21時前後にやるべきことを決めておくことです。皿洗いなどの立ち仕事をその時間帯に行うと、筋肉が刺激されて余計な眠気が霧散します。
スクワットやシットアップなどの自体重トレで眠気を解消すると筋肉も鍛えられて一石二鳥です。激しい運動は交感神経を優位にするから夜はNGだが、夜でも短時間かつ軽めの自体重トレならその心配も無用です。
お酒を飲むとトイレに起きる。
お酒を飲まないと眠れないというヒトもいるが、アルコールは興奮物質で快眠の天敵です。
興奮しすぎると反動で催眠作用が起こり眠りに落ちます。するとアルコールの脱水作用が進み(ビール1ℓで1.1ℓの尿が出る)、体内のアルコール濃度が急に高まります。眠りが浅くて質も悪く、アルコールで弛緩して舌などが垂れ下がると起動が狭まり、息苦しくなって脳にも負担です。利尿作用でトイレに起きると、その先眠れない夜もあります。
お酒を飲む時間はもちろん、飲む前からの1杯の水で脱水が防げてダメージが抑えられます。
眠りに何らかの悩みがあるならお酒を適量に守り、遅くまでダラダラ飲まないことが肝要である。
クヨクヨ考えすぎて眠れない。
その日の仕事と家事がホッとしたのもつかの間、雑事に紛れて忘れていた積年の課題や懸案が、次々と頭に浮かんできます。先送りしていた人間ドック、ローン、転職、果ては年金問題など、クヨクヨと考えているうちに緊張して交換神経がオンになり、頭が冴えて眠れなくなる場合もあります。
今日明日で解決しない事柄を延々と考えて悶々するのは時間の無駄!
一度、アウトプットして吐き出すと肩の力が抜けて楽になり、リラックして眠れます。
書いて記録すると一安心できますし、昼間に見直して解決の糸口が見つかったときに改めて向き合えばいいです。
パソコンやスマホに記録するとブルーライトをを浴びるからスケジュールや日記帳などの紙媒体に書いてみましょう。
日中、眠くてたまらない。
寝苦しくて眠れず、日中に眠くてたまらない日もあります。そういうときに活用したいのは昼寝(ナップ)
昼寝は15〜20分でステージ2くらいの深さの眠りに入り、睡眠物質を消費せずに睡眠不足をカバーします。
それ以上に長く眠ると深い眠りに入り、その夜寝ようとしても寝付けなくなります。昼寝をするなら1回30分まで、午後3時までに済ませましょう。ベットだと深く長く眠りがちなので、椅子で寝たり、ソファで寝たりしてください。
昼寝前に飲んでおきたいのが、コーヒー。コーヒーに含まれるカフェインは30分ほどで覚醒作用を発揮します。
昼寝直前に飲むと、起きたころにちょうど効き始めて、スッキリ目覚めて仕事にもスムーズに復帰できます。
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